マルチキャストとは~30秒で解説~

一つの送信元から特定のグループに一斉にデータ通信を行う通信方法

専用のマルチキャストアドレスを使い、IGMP(プロトコル)で参加を管理

・ライブストリーミングやビデオ会議などの場面でよく使われている

マルチキャストってなんだろう?

レータ

前回はブロードキャストについて解説したから

今回はマルチキャストについて解説するね

チャイ

ブロードキャストは全体に向けて発信、マルチキャストは特定のグループだけに発信だったよね

レータ

よく覚えてるね

それじゃあ具体例と合わせて見ていこう!

マルチキャストについて

マルチキャストとは、特定のグループに属する複数の相手にだけ効率よくデータを送る通信方式になります。

ブロードキャストの送信対象はネットワーク内全体だったのに対して、マルチキャストはグループに参加している特定の相手のみを送信対象とした通信方式になります。

ユニキャスト(1対1)の通信方法の場合、送信先が100件あれば100回通信が必要となりますが、マルチキャストなら一度の送信で送信先100件に向けて発信することができ非常に効率的です。

マルチキャスト用のIPアドレス

マルチキャスト通信には専用のIPアドレスが使用されます。

マルチキャスト通信のIPアドレス

IPv4: 224.0.0.0 ~ 239.255.255.255

224.0.0.0 ~ 224.0.0.255 はローカルネットワーク用(ルーターから外には出ない)

224.0.1.0 ~ 238.255.255.255はインターネット全体で使用可能

239.0.0.0 ~ 239.255.255.255は企業など組織内(プライベート)専用

小さい範囲(224.0.0.x)はローカル用、大きい範囲(239.x.x.x)は組織内用

マルチキャストの使いどころやルールについて

マルチキャストの具体的な使いどころ

・同じデータを複数の相手に配るとき

動画や音声の ライブ配信

会議システム(ZoomやTeamsの大規模配信)
→ 視聴者が増えても、同じデータを1回送ればOKなので効率的です。

・ネットワークの帯域を節約したいとき

ブロードキャストだと全員に届いてしまいますが、マルチキャストなら「欲しい人(参加者)」にだけデータを送信できます。
→ 不要な通信を避けることができます。

マルチキャストのルール

・特別なアドレスを使う

224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 がマルチキャスト専用

・グループに参加した人だけ受け取れる

受け取りたい端末が「そのグループに入ります!」と宣言をします。(IGMPというプロトコルを使用)

・送る側は一度だけ送信する

送りたいデータをコピーして必要な端末に届けます(主にルーターがその役割を担っています)

まとめ

今回はマルチキャストについて解説しました。

ブロードキャストとの違いについて知って頂けたなら幸いです。

次回からセキュリティ関係の用語についても解説していこうと思います。

それでは、最後まで閲覧頂きありがとうございました!